秋深まる坂戸・休臺寺(きゅうたいじ)出動レポート
講談社の「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」です。
11月16日、私たちは「キャラバンカー緑号」と共に、埼玉県坂戸市にある休臺寺を訪れました。
秋深まる坂戸・休臺寺(きゅうたいじ)出動レポート
講談社の「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」です。
11月16日、私たちは「キャラバンカー緑号」と共に、埼玉県坂戸市にある休臺寺を訪れました。
●歴史あるお寺の、美しい秋景色
会場となった休臺寺は、戦国時代に開かれた歴史あるお寺です。坂戸市内では唯一の日蓮宗寺院だとうかがいました。
当日は、幹の直径が1mはあろうかという境内の大きな銀杏が鮮やかに黄色く色づき、ヒヨドリのさえずりが響きわたる、見事な秋晴れでした。
お寺の入口には「お寺に 本のくるま がやってくる!」と書かれた、温かい手書きの看板が私たちを迎えてくれました。
●住職様の「絵本愛」から生まれたイベント
今回の訪問は、休臺寺の室岡良聡(むろおか りょうそう)住職が企画してくださいました。
開催の理由をうかがうと、こんな素敵な答えが返ってきました。
「2さいの娘が絵本好きで、寝るときにはいつも『パンダたいそう』をねだってきます。私たちの子どもだけでなく、地域の子どもたちにも絵本好きになってほしいと思い企画しました」
ご自身の体験からくる「絵本愛」と、地域の子どもたちへの温かい想いが詰まったイベントです。
●本堂での「おはなし会」と、賑やかな境内
その想いに応えるように、午後になると坂戸市内はもちろん、遠く川越市からお越しの方もいて、境内はたくさんの親子連れで賑わいました。
境内には輪投げやヨーヨーすくい、チュロスやガブリチキンといったキッチンカーも並び、まるでお祭りのような雰囲気です。
そして午後3時。私たちは会場であるご本堂 に上がらせていただき、「おはなし会」が始まりました。
1回目は『どんぐりず』『おふろさん』『ひげおじさん』、そして紙芝居『いっきんず』などを読みました。
特に『がったい!』では、パンをがったいさせてキングパンを作ろうとして、チンパンジーなどが混じり失敗すると、子どもたちから声を併せて一斉に「ダメー!」と元気な声が上がり、本堂が大きな笑いと一体感に包まれました。
続く2回目は、住職の娘さんも大好きだという『パンダ おかおたいそう』、そして『ブービーとすべりだい』、紙芝居『もったいないばあさん まほうの くにへ』などを読み、終始和やかな時間を過ごしました。
おはなし会の後も、キャラバンカー緑号の周りに敷かれた青いシートの上で、親子が思い思いに絵本を広げる姿が印象的でした。
歴史あるお寺の穏やかな空気と、子どもたちの明るい声が溶け合った、忘れられない一日となりました。
休臺寺のみなさま、そしてお集まりいただいたみなさま、本当にありがとうございました。

